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結膜ってなに?
結膜は、くろめ(角膜)のふちからまぶたの裏側までを覆っている粘膜です。しろめの表面のところは眼球結膜、まぶたの裏側のところは眼瞼結膜(がんけんけつまく)とよばれます。結膜は眼球とまぶたをつなぎ合わせてそれらがうまく動くようにしています。また、涙腺でつくられる涙は眼球表面をうるおし、ごみや老廃物を流しだして、細菌やウイルスなどが眼球の中に侵入するのを防ぐ役割をしています。
急性結膜炎ってどんな症状がでるの?
結膜炎になると、結膜が赤くなったり(充血)、まぶたの裏側にブツブツができて目やにや涙が増え、かゆみ、しょぼしょぼ感、ごろごろ感、まぶしい感じなどがあらわれます。症状がひどくなると、出血、耳の前のリンパ線(耳前線)の腫れ、まぶたの急激な腫れ、しろめがブヨブヨしてくる(結膜浮腫)、発熱などが起こることもあります。
急性結膜炎はなぜ起こるの?
細菌・ウイルス・カビなどの微生物、紫外線、ほこり・ごみ・摩擦などの物理的刺激、酸・アルカリなどの化学物質、花粉などによるアレルギー反応などによって結膜に炎症が起こります。このうち、短期間に集団的に発生する急性結膜炎がいわゆる“はやり目”といわれるもので、日常よく見られる代表的な病気です。これは患者の目からの分泌液がもとで伝染します。ウイルスによるものが多く、伝染性も非常に強いので感染予防がとても大切です。
ウイルスってなに?
ウイルスは、細菌よりも小さい目に見えない微生物で、自分で生きることができません。ヒトや動物の細胞内に侵入して、その細胞を自分の住みやすいように変えて住みつきます。ウイルスの住み着いた細胞はやがて衰え、死んでしまい、病気になります。ところが、ウイルスに対するヒトや動物の抵抗性が強いときは、ウイルスは活動をすることができないので、病気になりません。ウイルスに侵されないためには、強い体をつくることが大切です。
ウイルス性結膜炎の種類と症状
はやり目…流行性結膜炎
まぶたの裏側のブツブツや充血、まぶたの腫れ、流涙などの症状が激しくあらわれます。感染してから7~14日で発病します。
プール熱…咽頭結膜熱
プールで感染することがあり、プール熱とも呼ばれます。結膜にプツプツができて、咽頭炎による発熱を起こします。感染してから5~7日で発病します。
急性出血性結膜炎
感染してから1~2日後に突然眼球結膜に出血を起こし、ゴロゴロ感、充血、まぶしさなどがあらわれ、結膜にブツブツができます。
ウイルス性急性結膜炎の治療法
この病気に有効な点眼薬はありません。ウイルスに対する抵抗力をつけるため、休養を十分にとって体力を落とさないことが必要です。また、補助的に他の感染を起こさないために抗菌点眼薬や、炎症をおさえるためにステロイド点眼薬などを使用します。他の人にうつさないように十分注意しましょう。
後遺症と合併症の注意
結膜炎の症状がおさまってきた頃に、くろめ(角膜)の表面に小さな点状の濁りが出てくることがあります。このときに治療をやめると、くろめが濁って視力が落ちることがありますので、良くなったかなと思っても、医師がいいと言うまでは点眼などの治療を続けるようにしましょう。